
泌尿器科は、内科や整形外科などに比べると、比較的なじみの少ない診療科ではないかと思います。
しかし、診療を行っている部位は、尿路(腎臓、尿管、膀胱、尿道)、生殖器(前立腺、精巣、陰茎)、副腎など、生命に関わる臓器を含め多岐にわたります。
日常生活の質(QOL)に大きな影響を及ぼす病気も、その多くは適切な診断・治療により症状の改善が期待できます。併せて、頻尿、排尿時痛、血尿、発熱などの原因となる尿路の感染症(膀胱炎、腎盂腎炎、尿道炎など)や尿管結石に対しても対応しています。
昨今、最も増加している「がん」のひとつとして前立腺がんは注目を集めています。
増加の一途を辿っている前立腺がんですが、早期に治療すれば他のがんに比べて経過は良好なことが知られています。
前立腺がんの早期発見のため、特に50歳以上の男性には「前立腺がん検診」の受診をお勧め致します。
女性の尿に関する主なお悩みが「膀胱炎と尿失禁」とすると、男性の尿のお悩みで最も多いのは「前立腺肥大症」と言えるかと思います。
「日本人よりも欧米人の方が前立腺肥大になりやすい」という統計結果があるように、若いときからの食生活、特に脂肪の多い食事も原因の一つと考えられ、今後、前立腺肥大症の患者様がより増加するものと予想されます。
泌尿器科は男性が行くところ、女性とは縁遠いと思われている方も多いのではないでしょうか?
しかし、トイレが近い、尿もれ、排尿後の痛みなど、これらは女性に多い頻尿・尿失禁・膀胱炎の症状です。 特に、尿もれについては、日本の中高年女性の3人に1人は経験があると言われています。
一般的には、検尿と問診、必要な場合には超音波検診(エコー)で簡単に診断でき、 最近ではお薬で改善されるものが多いので、お気軽にご相談下さい。
お子様の尿のお悩みの中で、夜尿症は最もデリケートな問題の一つだと思います。
修学旅行やキャンプなど、お子様にとって大切な行事を、お悩みを抱えたまま参加させてしまうのはたいへん悲しいことだと思います。当院では、お子様の尿のお悩みに真摯に向き合い、親御様と一緒に解決方法を間挙げて参りますので、お悩みを抱えたままにせず、お気軽にご相談下さい。
ED(erectile dysfunction:勃起障害)とは、勃起機能の低下のことで、男性なら多くの人に起こり得る病気で、専門的には「性交時に十分な勃起が得られないため、あるいは十分な勃起が維持できないため、満足な性交が行えない状態」と定義されています。
最近、日本で行われた疫学調査の結果によれば、日本でも現在、40~70歳の男性の半数以上が何らかの原因でEDになっていると考えられています。
セカンドオピニオンとは、「主治医の診断や治療方法に対する、他の医師の意見」という意味です。
近年、診断や治療方法についてこの「第二の意見」の重要性が注目され、主治医以外の医師の意見を求める患者様が増えています。
・ 夜尿症の治療に長期間を要しているが、他に治療法はないのか?
・ 前立腺がんの手術を勧められているが、他に治療法はないのか?
・ 手術を受けるのだが、本当に適切なのか? など
泌尿器疾患で迷った時や重大な決断をする前に、ぜひ当院のセカンドオピニオンをご利用下さい。
内科全般にわたるプライマリーケアを行います。
急な発熱、頭痛、腹痛、下痢などの際に、まずは気軽にご相談頂ける「かかりつけ医」を目指しております。胃痛や胸焼け、下痢、便秘などの症状はもちろん、「何となくだるい」「食欲がない」「ちょっと気になることがある」など、お気軽にご相談下さい。
また、どこの診療科にかかればいいのか迷っている方についても、必要に応じて適切な病院、診療科へご紹介致します。
私は、癌と感染症を中心とした都立駒込病院に泌尿器科医として長年勤務してきました。そこでは前立腺がん・膀胱がん・腎臓がんなどの悪性腫瘍や尿路結石、排尿異常の患者さんなどを治療してきました。
この30年間で医療の世界も大きく変わり、泌尿器科の中でも診断面と治療面、両者共に大きく変化をしました。多分最大の変化は画像診断や血液検査で早期がんの診断が大幅に増加したことだと思われます。
前立腺がんにおいては血液検査でPSA(前立腺特異抗原)を測定することにより癌の予想が可能になりました。腎臓がんにおいては、従来症状が出てから診断されていたのが、健康診断や人間ドックがきっかけで診断されるようになって来ました。そのために多くの患者さんが早期癌の状態で治療を受けることができ治癒することが可能になりました。
このたび一理があり、都立病院を退職することとなりました。そこで医師として再出発し、時間をかけてゆっくりと患者さんの治療に関して相談に乗れる臨床医を目指したいと思うようになりました。微弱ではありますが、地域に根ざし自由に質問できるような環境作りに努めてまいりますので、どうぞご自由に質問してください。
患者さんと一緒になって医療を行う身近な医師になりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。